金沢大学作成「能登半島重力異常」説明(2007年4月5日)


  金沢大学理学部地球学教室地球物理学重力グループは日本全国において重力測定を行ってきた.

 今回の「能登半島地震」発生域の地下構造の理解を補助するために、能登半島の重力異常図を掲示する. 以下はその説明. 仮定密度はすべて2670 kg/m3.


Fig.1:重力異常図を示した地域の地形と主な地名. (画像をクリックすると拡大図を表示します)


Fig.2:ブーゲー補正密度を 2670 kg/m3とした場合のブーゲー異常図。コンタ−間隔は 0.5 mGal. (画像をクリックすると拡大図を表示します)


Fig.3:測定点分布図。赤丸は2005年、2006年の測定点. (画像をクリックすると拡大図を表示します)

Fig.4:衛星重力から海域のブーゲー異常を求めたブーゲー異常図(暫定版). 星印が今回の震央. (画像をクリックすると拡大図を表示します)


「2007年能登半島地震」余震域は能登半島北西端の高異常域と低異常域とが複雑に分布している地域に対応している. 重力異常分布からは活断層の存在について積極的な証拠は得られていない.

 今後解析の進展にあわせて、いくつかの図を発表していく予定である.

 使用した重力データは、金沢大学、地質調査所、国土地理院、北陸電力である(図作成:本多 亮。文責:河野 芳輝. 2007年4月20日).