学生のテーマはいかにして決められるか

学生にテーマを与える際のモットー

学生諸君の持ち味およびその時の学問的状況を考え合わせてテーマを設定する.
基本的には荒井が興味をもっているテーマをやってもらう.
それが学問の第一線に飛び出すもっとも早道であるからである.
したがって,私の学生のテーマは超マフィック岩の成因に関するものが多い.
この最初に与えられるテーマは単なる出発点であると思って欲しい.
私は,若い諸君が最初に必然的にすべきテーマなど誰にも(本人でさえも)わからないと思っている.
教官ができることは,最初に進む方向テーマ)を与え,その方向に多少加速をつけてやることくらいである.
ある程度から先は,学生諸君の責任で自由な方向へ進むことができるはずである.
軌道修正すべきだと思えばすればよいし,テーマを代えるのも自由である.
その道をそのまま突き進むのもよいであろう.
ただ,学問のなんたるかはきちんと教えたいと思っている.
私自身は教官によって最初に与えられたテーマを自分なりに消化し,修正しつつ学問を続けてきた.
このような道をたどった責任は私にあり,テーマを最初に与えた教官には全く責任はないのである.

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