担当講義

class

 このページでは,主に学類教育の授業に関する情報を提供していきます.大学院授業についてはシラバスとアカンサスポータルをご覧ください.

1年生


自然システム学序論

前期の1回分を担当します.地球環境を「システム」として考えるとはどういうことか?システムとはどのような概念なんだろうか?そんなことを身近な事例を紹介しながら考えていく授業です.

地学I

初めて大学に入った1年生諸君に7回分の講義をいたします.高校では「生物学」として習ってきた生命進化の話も,「化石」を取り扱うのであれば,大学の専門では「古生物学」や「古環境学」の分野に分類され,地球学の一分野です.長谷川は「生物の進化史は地球環境にコントロールされており,生命はまた地球環境を変えていった」という考えを中心に先カンブリア時代から新生代までの生命と地球環境の進化について授業を進めています.
講義概要は以下のとおり.

  1. 先カンブリア時代の地球環境変化と生物進化の相互作用
  2. 古生代前半の地球環境と生物多様性:カンブリア大爆発と進化の試行錯誤
  3. 古生代後半の地球環境と生命:地球史最大の生命大量絶滅
  4. 中生代前半の地球環境と生命:恐竜類と哺乳類の誕生
  5. 中生代後半の地球環境と生命:温室地球と小惑星衝突そして絶滅
  6. 新生代前半の地球環境と生命:温室地球から氷室地球へと適応する生物たち
  7. 新生代後半の地球環境と生命:乾燥・草原化に対応した哺乳類,そして人類の誕生

講義ノート

2016年度

2015年度

2014年度

生命・地球学概論

地球学コース担当分のうち,2回の講義を担当します.主にホモサピエンス誕生までの人類の進化の道筋に関する話(どんな顔をしていたのか!)と,ホモサピエンスが文化・文明を切り開いていく黎明期に地球環境とどのような相互関係を及ぼし合っていたのか,人類は文明獲得以前に動物の大量絶滅を誘導したことがあったのかどうか,など,語れば尽きない話を2コマにわたって講義します.

講義ノート

2年生


地球学野外調査法

加藤道雄先生,神谷隆宏先生と一緒に担当しています.2年生を毎週,金沢周辺の地層が露出する場所(露頭)に引率し,地球科学的な観察手法の指導をいたします.初めは「川歩きなんていや」という人も多いですが,慣れるとほのぼの和気藹々の地球学コースならではの授業です.

古生物学実験

神谷先生を中心に授業が運営されますが,長谷川も一緒に担当しています.2年生が大桑層の貝化石を大量に採取してクリーニングし,古環境の解析を学びます.2月始めの発表会では,学生さんたちのセンスの良さに驚かされることもしばしばです.

3年生


試料解析実験

地図の使い方やルートマップ作成法,地質図の読み方,そして露頭地質柱状図の作成など,野外調査で必要な最低限の技法の習得を目指しています.ここで習得した技術は,「地学野外実習」いわゆる「進級論文」作成の際に必要不可欠です.

応用試料解析実験:卒業研究の準備段階の実験です.長谷川の所属する地質学・古生物学・古環境学グループでは,前半は合同で微化石の抽出作業や電子顕微鏡写真の撮影などに関する指導を行い,後半は各自の研究室に別れて指導を行います.長谷川研究室ではこれまでに分析を行っていない新しい試料セットを学生に預けて実験に使ってもらいます.質量分析装置を用いて堆積物中に含まれる有機物の炭素同位体比を分析したり,白亜紀の有孔虫化石の抽出を行い,年代を決定します.それらを通じて研究の一連のプロセスの原理と技法を学んでもらいます.良い成果が出れば,そのテーマを卒業研究として続けてもらうことにしています.意欲のある学生には,3年次に試料採集に同行してもらっています.

地球環境学

地球気候,地球環境を考える上での基礎知識を講義しています.大気や海洋の循環などについて主に欧米の英語の教科書に従って授業を進めていますが,気象や気候区分に関する内容や,古海洋学で重要になってくる知識などは独自に加えています.「気象予報士」試験範囲と重複する部分も多いので,受験希望者にはぜひ聞いてもらいたい内容です.

地球学野外実習B

いわゆる「進級論文」です.現在は能登半島の先端近く,石川県珠洲市飯田付近の地質調査を,10日程度,泊りがけで行っています.中心指導者は加藤道雄先生ですが,長谷川も2日間程度,指導に行きます.丹念に川や道路沿いの露頭を調査してルートマップを作成し,最終的には地質図を作成します.その成果は全体ゼミで発表したり,ポスターセッションで発表する経験もしてもらいます.毎年新たな発見があります.お世話になる「民宿瀬戸」は富山湾に面しており,間近に海を見ながら日常を離れて行う実習です.漁港も近く,食事も大変おいしいです.学生曰く「地球学コースに入ってよかったなあ」と一番感じた授業はこの実習だそうです.指導者側としても「そうだろうなあ」と思います.指導に行くのも楽しみです.