石渡 明 講義内容 (Syllabus)

講義題目(メニュー)


【教養】  「マントルへの地底旅行」(全学1前・全担) 「地学T」(理1前・分担)

【学部】  「地学野外調査法」(地2前・分担) 「基礎地学実験B」(地2後・分担)  

      「岩石学」(地3前・全担) 「地学野外実習」(地3前・分担) 「地学課題実験C」(地3後・分担) 

      「地球発達史A」(地3後・全担)」  「地学巡検」(地3後・分担) 

【大学院】 「変成論」(修士・全担) 「マントル岩石学」(博士・全担) 「造山帯岩石学」(博士・全担)

他大学での集中講義

担当教官電話番号 264-5724 (または地球学科事務室:−5723)

担当教官電子メール:geoishw@kenroku.kanazawa-u.ac.jp

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マントルへの地底旅行(全学1年前期・全担)

授業の目的・内容

 身近な地形や地層・岩石・鉱物から地球の構成や変動の歴史を読み取る方法を示し、
造山帯に露出するマントルまでの地球の断面や、火山のマグマが運び上げてきた
「マントル捕獲岩」を示しながら、受講者をはるか地下深部のマントルへの地底旅行
に案内する。地球科学には体験学習が重要であり、角間キャンパス及びその周辺で、
晴天の日を選んで何回か野外授業を行う。これらによって、地質学、岩石学、地球化
学の初歩的な知識と考え方をしっかり身につけることができ、全く新しい、科学的な
視点で自然と向き合っていけるようになるだろう。
(1)北陸の火山・地震・活断層...平野と丘陵の地層から地球の変動を読む
(2)山をつくる岩石、岩石をつくる鉱物...地球をつくる物質
(3)火山を産み出すマグマ...地球の分泌物
(4)マグマがマントルから運び上げた岩石...ダイヤモンドが意味するもの
(5)火山・地震の分布と宇宙から見る地球の大地形...プレートテクトニクス
(6)海洋底...水面下に隠された地球の素顔
(7)巨大山脈と日本列島の解剖学...造山帯の構成
(8)変成岩に記録された造山運動...大陸成長の歴史
(9)造山帯に見る地殻とマントルの断面...オフィオライトと広域変成帯
(10)宇宙から来る岩石...隕石が暗示する地球深部の構成と地球形成史
野外授業
(A)金沢の地形と地質(浅野川沖積地と小立野段丘の歩測)
(B)角間キャンパス奥の大桑砂岩層(山になってしまった海底の砂層)
(C)角間キャンパス岩石散歩(火成岩・堆積岩・変成岩の見分け方)
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地学T(理学部1年前期・分担)

石渡は2回分の講義を分担する.

1.角間キャンパス内の岩石の野外観察

角間キャンパス内にモニュメントや枯れ山水として配置されている様々な岩石を実際に観察し,

レポートを作製する.晴天の日に行うので,1と2は順序が逆になることがある.

2.岩石学への招待 

地球の地殻やマントルをつくる岩石はどんなものか

マントルの岩石をどうやって手に入れるか

隕石(いんせき)から知る地球のマントル

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地学野外調査法(地球学科2年前期・分担)

授業科目名 地学野外調査法 (05006)    担当教官名  神谷・大村・長谷川・田崎・太幡・長谷部・石渡

岩石学分野では3回分を分担する

1.金沢市東部 上辰巳の玄武岩岩脈 戸室山火山・キゴ山火山の安山岩 医王山の流紋岩

2.金沢市南部 黒壁玄武岩質火砕岩層 グリーンタフの火砕流堆積物と溶結凝灰岩 

手取川の礫から上流の地質を考える

3.宝達山    花崗岩 アプライト ペグマタイト グラノファイアー 片麻岩 大理石

各回,事前にプリントを配布するので,論文を読んで理解する,地質図を着色する,地形断面図を作製するなどの予習課題を行うこと.野外実習の後は,予習課題と実際の観察の結果をまとめ,感想を付記して,レポートを提出すること.

なお,この講義の最後のまとめとして,2年後期(10−11月)に1泊2日の野外観察旅行(小巡検)を行う.最近の各年度の小巡検の旅行先と担当者は次の通り.

小巡検(地学野外調査法の一部)担当者
(99)                (98)加藤・古本「能登」 
(97)石渡・長谷部「越前若狭」 (96)田崎「富山東部」
(95)大村「能登」         (94)荒井・柏谷「能登」
(93・3年)小西・神谷「飛騨」  (93・2年)田崎・石渡「医王山」
(92)石渡・山田「越前・若狭」  (91)小西・神谷「飛騨」 
(90)山田・大村「能登」     (89)石渡・山田「青海・宇奈月」
(88)かせの「能登」       (87)山崎・石渡「越前・若狭」
(86)大村「飛騨」         (85)山崎・山田「東尋坊」
(84)かせの?「能登」      (83)山田「福地」
92年以前は3年次実施・94年以後は2年次実施。

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基礎地学実験B(地球学科2年後期・分担) 

授業科目名  基礎地学実験B (05011)  担当教官名   太幡・長谷部・(石渡)

基礎的な結晶光学と偏光顕微鏡の使い方を実習する

1.ステレオネットの使い方

2.偏光板を用いた方解石と水晶球の観察

3.作図・計算問題(光学的一軸性結晶,光学的ニ軸性結晶)

4.偏光顕微鏡の使い方

5.偏光顕微鏡による鉱物薄片の観察(光学的一軸性結晶,光学的ニ軸性結晶)

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地学野外実習(地球学科3年前期・分担)

授業科目名  地学野外実習 (05125)   担当教官名  地球学科教官

通称: 進級論文(進論)

北陸地方の1地域を対象として,3週間泊り込みでその地域の地質調査を行い,地質図を作成する.

調査の成果をまとめ,論文を提出するとともに,10−11月に地球学科全体の発表会を行う.

最近の各年度の実施地域と担当者は次の通り.

進論(地学野外実習)担当者

(99)長谷川「  」      (98)神谷「金沢市内」
(97)加藤・大村「能登北浦」  (96)荒井「能登門前」
(95)石渡「加賀山中」     (94)神谷「能登珠洲」
(93)大村「八尾」       (92)荒井「九頭竜」
(91)石渡「鳥越」       (90)大村「能登」
(89)小西「佐渡」       (88)山田「九頭竜」
(87)大村「能登」       (86)かせの「能登」
(85)山田「九頭竜」

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岩石学(地球学科3年前期・全担)

授業科目名  岩 石 学 (05103)    担当教官名   石 渡  明   

Metamorphic Petrology  ISHIWATARI, Akira

主な対象学生   地学科3年前期(選択)       単位数  2単位

授業のキーワード  造岩鉱物、相律、変成岩、変成帯、造山帯、偏光顕微鏡

1.講義の概要・目標 および期待される学習効果 

(1) 造岩鉱物各論(偏光顕微鏡による観察実習を含む)
(2) 鉱物学的相律と鉱物変化の規則性
(3) プレートテクトニクスによる造山論と変成岩・変成帯の成因

 固体地球を構成する岩石や鉱物の基礎的性質について、標本観察や偏光顕微鏡観察実習を交えながら学習する。これによって一般的な岩石の肉眼鑑定、偏光顕微鏡による基礎的な造岩鉱物の鑑定ができるようになり、固体地球物質を研究する基礎的な力をつけるとともに、造岩鉱物の組み合わせや化学組成から、地球内部で進行する変成作用の性質、そして地球の大規模なプレート運動の歴史などを知る方法について理解する。

2.授業の内容  

(1) 造岩鉱物各論(8回)(偏光顕微鏡による観察実習を含む)  
i. テクト珪酸塩T(石英などのシリカ鉱物)   
ii. テクト珪酸塩U(長石類及び準長石類・沸石類)   
iii. フィロ珪酸塩 (雲母・緑泥石・滑石・粘土鉱物など)   
iv. イノ珪酸塩T (角閃石類)   
v. イノ珪酸塩U (輝石類)   
vi. サイクロ・ソロ珪酸塩(菫青石・電気石・緑簾石類など)   
vii. ネソ珪酸塩  (カンラン石・ザクロ石・Al\s2\s2SiO\s5\s鉱物など)   
viii.珪酸塩以外  (炭酸塩・酸化物・燐酸塩・硫化物・元素鉱物など)  
(2) 鉱物学的相律と鉱物変化の規則性(4回)   
i.  変成岩・火成岩中における鉱物の出現・消滅を支配する法則:相律   
ii. 変成岩・火成岩中の鉱物の化学反応とその熱力学:温度圧力図の意味   
iii. 塩基性岩・泥質岩・石灰質岩・超塩基性岩における温度上昇に伴う鉱物変化。   
iv. 変成帯における鉱物分帯とその熱力学的解析  
(3) プレートテクトニクスによる造山論と変成岩・変成帯の成因(2回)   
i. 変成作用の圧力型とそれぞれの地球上における分布   
ii. アルプスの変成作用とプレートテクトニクスに基づく造山運動論  
(4) 試験(1回) 偏光顕微鏡による造岩鉱物鑑定試験を含む。随時小テストあり。

3.教科書・参考書等  

都城秋穂・久城郁夫 岩石学T 偏光顕微鏡と造岩鉱物 共立全書189  
都城秋穂・久城郁夫 岩石学U 岩石の性質と分類   共立全書205  
都城秋穂・久城郁夫 岩石学V 岩石の成因      共立全書214
W.S. MacKenzie and C. Guilford: Atlas of rock-forming minerals in thin section. Longman.
B.W.D. Yardley, W.S. MacKenzie, C. Guilford: Atlas of metamorphic rocks and their textures. Longman.

4.成績評価の方法  出席点: 30%   小テスト: 20%   期末試験: 50%

5.その他(関連科目・履修条件など)  基礎地学実験B(2年後期)を履修していることを前提とする。偏光顕微鏡は約30台なので、それを越える聴講者がある場合、共同使用などの措置を行うことがある。観察指導には顕微鏡ビデオシステムを用いる。視覚障害がある者、強い光に対し病的反応を経験した者は事前に教官に連絡されたい。  旧カリキュラムでは岩石学Uに相当する。

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地球発達史A(地球学科3年後期・全担)

授業科目名  地球発達史A (05113)   担当教官名 石 渡  明  

Geohistory A    ISHIWATARI, Akira

主な対象学生  地学科3年後期(選択) 単位数 2単位

授業のキーワード 惑星地質学 隕石 大陸 海洋底 島弧 造山帯 火成作用

1.授業の目的および期待される学習効果

 誕生から現在までの地球の歴史を、現在手にとって調べることのできる無機物質=岩石の証拠の基づいて実証的に論じる。隕石や月の岩石の研究に基づく地球形成モデル、緑色岩帯のコマチ岩に代表される現在とは異質な始生代の火成作用、小惑星の衝突によるアストロブレームの形成とマグマ湖の固結作用、原生代末期から現在までのオフィオライトと花崗岩の時空分布が示す全地球的火成作用のパルス、白亜紀のスーパープルームによる海洋底リソスフェアの急速な拡大と洪水玄武岩の噴出、大陸リフト帯と大洋中央海嶺の火成作用について述べ、日本列島、特に北陸地域の火成作用と変成作用の歴史を地球史の中に位置づける。火成作用と鉱物資源の形成の密接な関連、およびそれが地球環境に及ぼす影響についても述べる。この講義を受講することによって、現在と将来の地球を考えるカギになる、グローバルな物の捉え方が身につくであろう。

2.授業の内容  

(1) 地球の素顔   比較惑星地質学  
(2) 地球の誕生   隕石と月の石の研究に基づく地球形成モデル  
(3) 大陸の地質1  始生代緑色岩帯とコマチ岩  
(4) 大陸の地質2  原生代アストロブレームとマグマ湖の結晶分化作用  
(5) 大陸の地質3  原生代・顕生代造山帯と大陸の成長  
(6) 海洋底の地質1 大陸リフト帯と大洋中央海嶺の火成作用:海嶺玄武岩  
(7) 海洋底の地質2 オフィオライト:玄武岩・斑レイ岩・カンラン岩  
(8) 島弧の地質1  付加体の形成と島弧火成作用:花崗岩と安山岩  
(9) 島弧の地質2  日本列島の火成作用と変成作用の歴史:典型的な付加型造山帯  
(10)島弧の地質3  北陸地域の火成活動史:船津花崗岩・グリーンタフ・白山火山  
(11)大陸衝突型の地質:アルプス造山帯のナップ構造と高圧・超高圧変成作用
(12)オフィオライトパルスとスーパープルーム  
(13)火成作用と鉱物資源の形成:スカルンと黒鉱
(14)火成作用と地球環境  
(15)試験(1回)  

3.教科書・参考書等

都城秋穂・久城郁夫 岩石学U 岩石の性質と分類   共立全書205
都城秋穂・久城郁夫 岩石学V 岩石の成因      共立全書214
巽好幸 沈み込み帯のマグマ学:全マントルダイナミクスに向けて 東京大学出版会

4.成績評価の方法  出席点: 20%   小テスト: 30%  期末試験: 50%

5.その他(関連科目・履修条件等)  

履修条件
特になし。

受講調整の方法
特に受講調整はしない。

適正人数 40人

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地学課題実験C(地球学科3年後期分担)

授業科目名  地学課題実験C(05118) 担当教官名  石 渡  明 他

Advanced Experiment in Earth Sciences C  ISHIWATARI, Akira

主な対象学生・ 地学科3年前期(選択)  単位数 1単位

授業のキーワード・岩石学、Uステージ、SEM、XRF、パソコンプログラム

1.講義の概要・目標  

 偏光顕微鏡の周辺機器である自在回転台、ポイントカウンター、屈折計などを用いて、岩石学的研究に必要な基礎的測定技術をマスターする。走査型分析電顕、蛍光X線分析装置など、岩石学・地球化学その他地球科学の広い分野で利用される分析機器の使用法を身につけ、分析値の精度・確度などについて考察するとともに、分析結果のディスプレイの方法やデータベースを用いた比較検討の方法を学び、あわせてコンピュータの基礎的かつ実用的なプログラミングを学習する。

2.授業の内容  前半・後半それぞれA,B,Cの3つの班に分かれ、2週間毎に交代しながら3つの実験を行う。

【前半】 顕微鏡による諸測定 (10−12月)   
(1).Uステージ(自在回転台)による2軸性鉱物の光軸角の測定
(2).ポイントカウンターによるモードの測定および最大対称消光角法
   による斜長石固溶体中の灰長石成分の測定
(3).浸液法による鉱物粉末の屈折率測定

【後半】 機器化学分析およびコンピュータ実習(1月−3月)
講義
(1).電子顕微鏡および電子線・X線を用いた化学分析の原理   
(2).BASICによるコンピュータ・プログラミングの初歩
実験
(1).SEM−EDAXによる全岩および鉱物の化学分析  
i. 鉱物分析用研磨薄片の作製と分析準備(墨付け、スケッチ、炭素蒸着など)  
ii. SEM−EDAXシステムの機構と操作、定性・定量分析
iii. 陽イオン数の計算、分析表の作成とグラフ表示、および岩石学的考察  
(2).蛍光X線分析装置(XRF)による岩石の主要・微量元素組成の分析
i. 分析用岩石粉末および圧密試料(ペレット)の作成
ii. アルカリ溶融によるガラスビードの作成と蛍光X線分析
iii. 全岩化学組成のノルム計算、グラフ表示および岩石学的考察  
(3) コンピューターによる岩石組織の解析と岩石学的計算プログラムの作成
i.  画像処理装置による火山岩の斑晶量および粒度分布の測定  
ii. 鉱物陽イオン数・CIPWノルム・鉱物間の元素分配に基づく平衡温度      
  (地質温度計)など、簡単なBASICプログラムの作成

3.教科書・参考書等  
都城秋穂・久城郁夫 岩石学T 偏光顕微鏡と造岩鉱物 共立全書189  
都城秋穂・久城郁夫 岩石学U 岩石の性質と分類   共立全書205
坪井誠太郎 偏光顕微鏡 透明固態物質の光学的検鏡法 岩波書店  
合志陽一・佐藤公隆 エネルギー分散型X線分析    学会出版センター  
戸川隼人      ザ・BASIC       サイエンス社NSライブラリ

4.成績評価の方法  レポート: 100%.前半の実験については12月末まで、後半の実験については3月末までにレポートを提出し、これらによって評価する.

5.その他(関連科目・履修条件など)  基礎地学実験Bの履修を前提とする。岩石学を履修していることが望ましい。受講人数や各人の習熟速度によっては、授業時間内に実験が終了しないこともある。

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地学巡検(地球学科3年後期・分担)

授業科目名  地学巡検 (05126)  担当教官名  地学科教官  

Geologic Excursion  (2名ずつ回り持ち)

主な対象学生  地学科3年生(選択)  単位数 2単位

授業のキーワード・野外 見学 旅行 地質 岩石 化石 鉱物 鉱床 火山

1.講義の概要・目標

 地学の学習は教室での講義や実験だけで完結するものではない。地球を相手に学問をしている以上、実際に「模式地」を訪れて自分なりの観察をした上で、そこに見られる地層・岩石その他の自然の事物がどのように記載され、どういう解釈や議論が行われ、現在どのような問題が存在するのかを、体験的に学習することがどうしても必要である。この講義は約1週間にわたってかなり広い地域を旅行し、重要な露頭を集中的かつ能率的に見学して、このような体験学習を行うものであり、いわば地学科の講義のクライマックスである。

2.授業の内容

(1) 巡検計画の立案 実施の3〜4カ月前に担当教官と打ち合せをしながら行う。
    巡検地域の決定は原則として担当教官が行う。  
(2) 学習会の開催および巡検案内書の作成 出発の数週間前までに行う。  
(3) 巡検実施 約1週間程度、数県にまたがる程度の地域を旅行して重要な露頭を見学する。
   将来は外国に行くこともあり得る。  
(4) 学習結果をまとめ、フィールドノートとレポートを提出する。

【参考】  これまでの地学巡検担当者と巡検地域

(99)荒井・平松「  」    (98)奥野・太幡(田村)「大山・隠岐」
(97)河野・長谷川「四国」   (96)柏谷・長谷部「紀伊」
(95)石渡・古本「東北」    (94)田崎・寅丸「九州」
(93)松本・神谷「関東」    (92)大村・木原「四国」
(91)荒井・長尾「四国」    (90)山田・奥野・石渡「中国」、
(89)河野・神谷「関東」    (88)小西・石渡「東海」、 
(87)大村・木原「四国」    (86)かせの・赤荻・石渡「紀伊」、
(85)山崎・松本「東海」    (84)山田・河野「関東」
(83)小西・木原「九州」    (82)杉浦・大村「四国」
(81)かせの・佐藤「関東」   (80)山崎・赤荻「紀伊」
(79)山田・松本「秋吉・阿蘇」 (78)小西・坂野「東海」
 注: 95年以前は必修科目・96年以後は選択科目。

3.教科書・参考書等  「日本の地質」シリーズ  地質調査所発行の地質図およびその説明書  地質学会・教育委員会・民間出版者などの各県・地域毎の巡検案内書

4.成績評価の方法  出席: 50%   提出物: 50%

5.その他(関連科目・履修条件等)  原則として3年までの必要単位を既に取得(あるいは3月中に取得見込み)していて、課題研究の開始(4年進学)が確実な者のみ参加を認める。

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変成論(生命・地球学専攻M1後期・全担)

授業科目名  変成論       担当教官名 石 渡  明

Metamorphic Petrology ISHIWATARI, Akira

主な対象学生  生命・地球学専攻 修士1年 単位数 2単位

授業のキーワード オフィオライト 海洋地殻 造山帯 岩石学 地球化学

1.講義の概要・目標  

造山帯に露出する過去の海洋性リソスフェア(岩石圏)の化石−−オフィオライトは、地球の地殻から上部マントルにかけての断面を地表で「歩いて」調査できる貴重な研究対象であり、マグマの発生、移動、集積、結晶分化、噴出固結による地殻の形成過程、マントルでの溶融プロセス、海洋底変成作用、大陸地殻への衝上過程、そして造山運動、プレートテクトニクス、プルームテクトニクスを研究するための格好の材料である。長年にわたってオフィオライトを研究してきた担当教官が、日本および世界各地の代表的なオフィオライトについて豊富なスライドや地質図をもとに解説しながら、オフィオライトにまつわる地質学・岩石学・地球化学・同位体地質学・構造地質学・海洋地質学などの諸問題を議論する。一つの研究対象にいかに多くの問題が含まれ、それらがいかに地学の根本的な問題にかかわっているかを理解してもらう。

2.授業の内容  (1) 現在の海洋底の岩石:DSDP−ODPの成果  (2) アルプスのオフィオライト  (3) キプロスのオフィオライト  (4) オマーンのオフィオライト  (5) ヒマラヤのオフィオライト  (6) ウラルのオフィオライト  (7) 北米東岸のオフィオライト  (8) 北米西岸のオフィオライト  (9) ロシア極東のオフィオライト  (10)日本のオフィオライト  (11)東南アジア・オセアニアのオフィオライト  (12)高圧変成岩とオフィオライト  (13)オフィオライト問題と花崗岩問題  (14)オフィオライト・パルスとスーパープルーム (15)試験

3.教科書・参考書等  プリントを配布する。  R.G. Coleman Ophiolites: Ancient oceanic lithosphere? Springer Verlag, 1979. A. Nicolas Structures of Ophiolites and Dynamics of Oceanic Lithosphere. Kluwer Academic Publisher, 1990.

4.成績評価の方法  講義ノート提出: 50%  試験: 50%

5.その他(関連科目・履修条件等)  特になし。

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マントル岩石学(物質構造科学専攻D1/D2・全担)

 造山帯のオフィオライトやアルプス型かんらん岩体として、あるい
は玄武岩質火山岩中の捕獲岩として産するマントルかんらん岩の岩石
学的性質をまとめ、かんらん岩の部分溶融による玄武岩マグマの形成
に関する実験的・理論的研究と野外での証拠を紹介する。隕石岩石学
や地震波トモグラフィー,地球の火成活動史などの視点から,スーパ
ープルームなどマントルに関する最近の仮説について議論する。

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造山帯岩石学(物質構造科学専攻D1/D2・全担)

 造山帯を特徴づける火成岩類であるオフィオライトと花崗岩類、超
高圧型から低圧難に至る多様な変成岩類、そして付加体を構成する堆
積岩類について、プレートテクトニクスやプルームテクトニクスの観
点から、地球史的変遷をまとめる。そして日本列島やその周辺の環太
平洋地域の造山帯の形成過程を新しい視点から再構築する。

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他大学との併任(非常勤講師)

昭和61年3月まで      放送大学学園
昭和63年6月29日〜7月1日 横浜国立大学教育学部
平成2年10月11日〜12日  神戸大学理学部
平成5年11月15日〜17日  広島大学理学部
平成6年12月15日〜16日  静岡大学理学部
平成7年1月11日〜13日  富山大学理学部
平成9年2月15日〜18日  千葉大学理学部
平成9年6月18日〜20日  東京大学大学院理学系研究科
平成9年7月3日〜4日   北海道大学理学部
平成10年11月17日〜19日 信州大学理学部

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