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角間キャンパス岩石散歩
(石渡先生作成)


Kanazawa University
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Q & A

海洋地殻ーマントルの構成と発達過程の解明:モホールへの備え
に関するよくある質問と答え


Q. モホって何?

A. 「モホ」は、クロアチアの地震学者アンドリア・モホロビチッチ(Andrija Mohorovičič)によって1909年に検知された地震波速度の不連続面(モホロビチッチ不連続面)の略称で、地震波が伝わる速度が急激に変化する境界面のことです。ある程度の厚さを持っていると考えられ、「モホ面」とも呼ばれます。

   ・モホ面の深さ:海洋地域・・・5〜8 km /
    大陸地域・・・30〜40 km
   ・モホより浅部(2〜 km)での地震波(P波)速度
    Vp:6〜7 km/s
   ・モホより深部(〜400 km)での地震波(P波)速度
    Vp:約8km/s


Q. 地殻って何?

A. モホ面よりも浅部の、主に密度の小さい鉱物(斜長石・石英・輝石・雲母:2.5〜3.3 g/cm3)から構成されている、はんれい岩や花こう岩、堆積岩などから成る部分のことです。地球の約0.4%の割合を占めています。


マントルって何?

「モホ」と核の間の部分のことです。地震波速度の違いによって、3層に分けられています。

   ・上部マントル:7.8〜8.5 km/s
    (〜400 km)
   ・遷移帯:9.0〜11.0 km/s
    (400〜1000 km)
   ・下部マントル:11.0〜14.0 km/s
    (1000〜2000 km)

上部マントル:マントル上部のことで主に密度の高い鉱物(かんらん石・輝石:2.5〜3.3 g/cm3)から構成されていて、かんらん岩であると考えられています。地球の約10%の割合を占めています。


Q. オフィオライトって何?

A. オフィオライトは、海洋底を作っている岩石が大規模な地殻変動によってそのまま地表にのしあげたもので、「海洋底の化石」とも呼ばれます。


Q. モホールって何?

A. モホール(Mohole)とは、モホ(Moho)を貫通するような杭(hole)を掘ろう!という計画のことで、「人類の夢」とも言われています。


Q. どうしてオマーンなの?

A. オマーンは地球上最大のオフィオライト(約500 km × 80 km に渡って分布)が存在していて、砂漠気候に属し植生に乏しいため、地層の観察を容易に行うことができるからです。


Q. 「ちきゅう」に乗船できるの?

A. 乗船できます。「ちきゅう」の研究航海には、大学院生以上になると乗船希望を出すことができます。ただし、在学生(博士課程・修士課程学生)の場合は指導教員からの推薦状が必要で、修士課程の学生の場合は、さらに乗船中の指導者が(指導教員もしくは代理となる研究者)が必要となります。


Q. フィールド調査って何?

A. ある目的を持って野外に出かけて,岩石や地層などを実際に観察することです。必要に応じて試料を採取(サンプリング)して,実験室に持ち帰っていろいろな処理をおこないます。フィールドで観察した結果と実験室での結果,それと自分の考えをあわせて研究をすすめます。実験後,追認のためにフィールド調査をおこなうこともしばしばあります。

 

 

Q. モホール学校って何するの?

A. オマーンに行き,オフィオライトの特性(かつての地殻—モホ—マントル上部が見える)を利用して実習(フィールド調査)をおこないます。いろいろな研究分野の人が参加することができます。


Q. 英語が話せないと参加できないの?

A. 現地には金沢大学の先生や研究者と一緒に行くことになるので,英語が話せなくても大丈夫です。ただし,全く英語が出来ないと買い物や食事に出た際に少し困ります。また,現地(オマーン)ではアラビア語が主要言語で,英語が通じない場合もあります。現地の人たちは親切なので,一生懸命に伝えようとすると分かろうとしてくれます。

 

Q. 国際学会って何?

A. 複数国の人々が参加する学会のことで,多くの場合,公用語(発表時や公式の掲示など全て)は英語とされています。


Q.ポスドクって何?

A. Post(後) doctor(博士) の略で,博士課程を修了した人のことです。博士号を取得して研究者をしている人のことを postdoctoral fellow や postdoctoral researcher (ポスドク研究員) と呼びます。

 

Q. 海外の大学や研究所ってどこ?

A. 世界各国にあります。自分の研究分野にあわせて,様々な国の人たちと一緒に研究を進めることができます。

 

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