101. 海野 進, 2022. 小笠原諸島の地質とその学術的価値. 都市公園, 237, 38 - 39. 公益財団法人東京都公園協会 (Published 2022.12)

小笠原諸島は限られた面積の中で起きた独自の種分化により,数多くの固有の動植物を産することから,顕著な生態系の見本としての価値により,世界自然遺産として登録されている.しかしノミネート当初は顕著な地球史の段階を代表するものとして,地形・地質の価値についても登録を目指していた.小笠原は地質学的にも特異な「無人岩(むにんがん)」の模式地として世界的に有名であり,無人岩(英語名boninite)は日本発として唯一,正式な岩石名として国際的に採用されている.無人岩が記した小笠原の形成史をひもとくと,プレートの沈み込み開始と大陸地殻形成のプロセスが見えてくる.


Keywords: 小笠原諸島, 無人岩, 単斜エンスタタイト, 世界自然遺産

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