6. 柳井修一・海野 進・中村保夫・飯山敏道,1989. オフィオライトの応力構造 −サマイル・オフィオライトを例として−.地学雑誌,98, 278 - 303.

アラビア半島東端のオマ−ン山脈北部に分布するサマイルオフィオライトについて詳細な地質調査を行い,拡大軸から沈み込み帯への転換に伴った応力構造の変化を明らかにした.拡大軸で生じた構造はシ−ト状岩脈群,上部マントルカンラン岩の高温の面状構造であり,東西展張場を示す.テ−チス海の閉塞によって拡大軸が沈み込み帯へ転換すると,島弧的な火成活動と相俟って,カンラン岩の線状構造,東西圧縮を示す剪断帯,シ−ト状岩脈群と直交する東西走向の平行岩脈群が形成された.

 

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