平成19年能登地震断層発見のお知らせ


 能登地震を発生させた断層の一部が地表に露出しているのが金沢大学の調査グループ(別記)により確認されました.確認された場所は輪島市門前町の北東4kmの中野屋(番頭屋)および同町北東3kmの安代原の2箇所です.
 中野屋では北60度東方向の断層が道路を斜めに横切り,右横ずれ8cmの変位を生じています.その西方延長上の濁池川のコンクリート堤にも断層運動によると見られる破壊が生じています.
 安代原ではほぼ東西方向の断層が道路を横切り,右横ずれ5cmの変位を生じ,舗装や側溝を破壊しています.その西方延長の棚田では田や畦に亀裂が生じ,断層の南側が上昇している部分もあります.
 これらは今回の地震を引き起こした北東−南西方向の断層の一部が地表に現われたものと考えられ,この延長上や周辺地域にも断層が現われている可能性が高く,今後の調査が必要です.

金沢大学能登地震断層調査グループ
石渡 明(教授)
平松良浩(准教授)
小泉一人(大学院生)
土橋広宣(同)
菅谷勝則(同)
田中敬介(同)
山崎 亮(4年生)
吉武直哉(同)
原 香織(同)
荒田孔明(同)


輪島市門前町北東の断層確認地点の位置


断層確認地点の様子.右手人物の足元の亀裂が断層.


道路左側(西側)の白線の変位.右横ずれ8cm.