海岸隆起量調査 第1報


 平成19年4月3,4,および7日に,羽咋郡志賀町赤住地区から輪島市門前町皆月地区にかけての海岸線約30 Kmの範囲において,地殻の隆起量調査を行いました.地殻の上下変動は赤住地区と皆月地区との間に見られ,赤神地区では最大約50 cmの隆起が観察されました.一方,深見地区では10 cmを上回る沈降が確認されました.


 図1.赤住〜皆月間の地殻の隆起(沈降)量分布.0 cm面は現在の海水面.本来海水面と平行に分布する生物などが,現在の海面より最大約50 cm上昇している(拡大図は画像をクリック).


 写真1.海面上に露出した海藻(アラメ).


 写真2.海水面から露出した海藻(アオサ)とカキ.両者共に満潮時の海水面より下位に分布するため,現在の満潮時の潮位と比較し,隆起量を求めることができる.

 写真3.満潮時でも海面から露出するカキ.波浪による突堤の染色痕はカキ類の分布上限より20 cm上位に分布することから,これらも海水面の指標として利用できる.